第12回河内長野マイタウンオペラ 不朽の名作シリーズvol.2 「蝶々夫人」 プッチーニ(全2幕・原語上演・字幕付) |
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いずれ日本でのスタンダードに ~ミラノ初演版をもとにしたラブリーホール・オリジナル改訂版とは~ 音楽監督・指揮 牧村 邦彦 1904年2月17日に、ミラノ・スカラ座で歌劇「蝶々夫人」は産声をあげました。 でも、稀にみる大失敗だったそうです。プッチーニはその楽譜を早々に引き揚げ、手直ししました。 5月28日、今ならミラノから車で1時間程の場所にある、ブレシアの大劇場で再演しました。 大成功であった。と資料にはでています。これをわれわれは《ブレシア版》と呼びます。 その後、「蝶々夫人」はロンドンを経てパリで演奏されることになりますが、その頃にはかなりの音符の数が減らされスリムになりました。 このパリで演奏されたパリ版、初演から数えて第6版がいわゆる《現行版》現在世界中で演奏されているバージョンなのです。 さて、大失敗だった初演の譜面をみると、まず非常に長いことが気になります。そして決定的に違うのは、主役のマダム・バタフライ= 蝶々さんが歌うメロディのラインが、いまひとつ盛り上りにかけることです。登場の場面一つとっても、そのメロディはとても慎ましやかで、 これから婚礼を控えた娘が登場する華やかさや、輝きに欠けるように思います。そして最終場面、自害目前で愛する子供にお別れする 時のメロディもとても慎ましく、ある意味陰鬱に聞こえます。 もしかすると、作曲家プッチーニは自分が行ったことのない、「日本」という 国の娘を神秘的に描きたかったのかもしれません。でも歌劇という娯楽を聞きに来たオペラファンには今一つ物足らないメロディであった のでしょう。そのあたりを瞬時にかぎ分けた、舞台音楽の専門家プッチーニは、ブレシア版ではヨーロッパ人(今では世界中の人々)の 琴線に触れるメロディに書き改めたのです。そしてその上に少々の音符をカットすることと、テノールにアリアを与えることもしました。 その結果が大成功だったのでしょう。 ところがパリまで来たとき、この作品は万人が納得できる悲しい物語になるように、他人の手に よって刺激的なところはカット(いわば毒抜き)されました。 今回河内長野ラブリーホールで公演する蝶々夫人は、日本を含むアジアや日本人を知らない、ヨーロッパ人プッチーニが発信した、 かなり毒の強いメッセージを忠実に再現しながらも、名旋律作曲家プッチーニの美しいメロディを堪能していただくのが狙いです。 限りなくブレシア版に近い、しかし更に刺激的!だから、ラブリーホールオリジナル改訂版です。 これが、日本で上演されるスタンダードな「蝶々夫人」になるかもしれません。 【音楽監督・指揮】牧村 邦彦 【演出】中村 敬一 【音楽監督・補佐】井村 誠貴 【マエストロ・コッラボラトーレ】高﨑 三千 【合唱】マイタウンオペラ合唱団 【子どもたち】ラブリーホール・ミュージカルスクール・リトルクラス 【管弦楽】大阪交響楽団 【12日(土)公演 キャスト】 蝶々夫人/畑田 弘美、スズキ/井上 美和、ピンカートン/松本 薫平、シャープレス/西田 昭広、ゴロー/島袋 羊太、 ケイト/上村 智恵、ヤマドリ/東 平聞、ボンゾ/嶋本 晃、ヤクシデ/楠木 稔、神官/森 孝裕、子役/森下 友愛 【13日(日)公演 キャスト】 蝶々夫人/平野 雅世、スズキ/小林 久美子、ピンカートン/柾木 和敬、シャープレス/松澤 政也、ゴロー/福嶋 勲、 ケイト/八木 寿子、ヤマドリ/東 平聞、ボンゾ/嶋本 晃、ヤクシデ/楠木 稔、神官/森 孝裕、子役/山口 心音 |
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●大阪交響楽団(管弦楽) ※大阪シンフォニカー交響楽団は、 2010年4月1日より大阪交響楽団となりました。 | |
1980年創立。楽団代表・敷島博子が『聴くものも、演奏するものも満足できる音楽を!』をモットーに提唱。いつも聴衆を“熱く”感動させるその演奏は、「魂の叫び」「情熱の音」であると評されている。2008年4月より児玉 宏氏が音楽監督・首席指揮者に就任。同氏は26年以上に及ぶドイツ歌劇場での豊富な経験を持ち、近年、新国立劇場など日本での活躍もめざましく、今もっとも注目をあびる指揮者のひとりである。2007年9月の当楽団「第120回定期演奏会」でのブルックナー「交響曲 第5番」の演奏などが高く評価され、「2007年音楽クリティック・クラブ賞」を受賞した。2009年4月より、アマリロ交響楽団(テキサス州)音楽監督を務めるキンボー・イシイ=エトウ氏が首席客演指揮者に就任。2004年1月から正指揮者として就任している寺岡清高氏(2000年ミトロプーロス国際指揮者コンクール優勝)とともに、3指揮者陣のもと、楽団のさらなる飛躍が期待されている。定期演奏会年10回、名曲コンサート年5回(10公演)、特別演奏会、東京公演と主催公演も充実している。2008年度の公演数は108回を達成。1990年大阪府知事表彰、91年、93年、99年、2000年と4回の大阪文化祭賞を受賞した。1997年には社団法人日本オーケストラ連盟に加盟。2006年芸術家会議に入会。2002年より、文化庁“本物の舞台芸術体験事業”の指定を受け、以後毎年採択されている。2002年12月には、日本・ルーマニア交流100周年を期して、初のヨーロッパ公演を行い成功を収めた。2003年3月ベトナム・ハノイ市にて日越外交樹立30周年記念の公演を行った。2003年度より文化庁芸術創造活動重点支援事業の助成を受ける。支援組織として、1988年大阪シンフォニカー協会が設立された。2000年本拠地を大阪府堺市へ移転。政令指定都市・堺の新たな文化の顔としての活躍が注目されている。2006年4月、大阪シンフォニカー協会理事長に大和ハウス工業株式会社代表取締役会長 樋口武男氏が就任。同社の全面的な支援により、さらなる発展が期待されている。その後、新たに理事会社に6社が加わり、より一層の体制強化が図られた。2008年1月、平成19年度(第62回)文化庁芸術祭「芸術祭優秀賞」を受賞。同年7月、平成20年度「堺市栄誉賞」を受賞。12月、大阪シンフォニカー協会が一般財団法人となる。2009年7月、平成21年度「堺市功績団体」として堺市より表彰される。同年10月の「第139回定期演奏会」の成果に対し、平成21年度(第64回)文化庁芸術祭「芸術祭大賞」を受賞。CDは、キングレコードより「ブラームス交響曲全集」と「アッテルベリ交響曲 第6番 Dollar交響曲」をリリース。他団体に先駆けて1999年開設の楽団公式ホームページは、すでに111万件のアクセスと充実した内容を誇っている。(2009年12月現在) >> 大阪交響楽団ホームページはこちら |
[蝶々夫人] 畑田 弘美 |
[スズキ] 井上 美和 |
[ピンカートン] 松本 薫平 |
[シャープレス] 西田 昭広 |
[ゴロー] 島袋 羊太 |
[ケイト] 上村 智恵 |
[ヤマドリ] 東 平聞 |
[ボンゾ] 嶋本 晃 |
[ヤクシデ] 楠木 稔 |
[神官] 森 孝裕 |
[蝶々夫人] 平野 雅世 |
[スズキ] 小林 久美子 |
[ピンカートン] 柾木 和敬 |
[シャープレス] 松澤 政也 |
[ゴロー] 福嶋 勲 |
[ケイト] 八木 寿子 |
[ヤマドリ] 東 平聞 |
[ボンゾ] 嶋本 晃 |
[ヤクシデ] 楠木 稔 |
[神官] 森 孝裕 |
●ラブリーホール・サービスカウンター (チケット予約専用テレフォン) |
0721-56-6100 0721-56-9633 【10:00〜21:00】 ※一般発売初日は14:00~受付開始 |
●ローソンチケット | (お問合せ)0570-000-777 (Lコード予約)0570-084-005 [Lコード:59515] |
●e+(イープラス) | http://eplus.jp |
●すばるホール | 0721-26-2060 |
●SAYAKAホール | 072-365-9590 |
●LICはびきの(チケット専用) | 072-950-5504 |
※SS席・A席・B席の取扱いはラブリーホールのみとなります。 ※学生券の取扱いはラブリーホール・ローソンチケット・e+のみとなります。 |
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