4月のとある夜、ラブリーホール事務所にとある人物がいらっしゃいました。
テノール歌手の島袋羊太(しまふく・ようた)さんです。
紙とセロテープとハサミをご所望とのことで、お渡しすると、
なにやら作りはじめられました。
島袋さん、何を作ってるんですか?
島袋さん「・・・オペラの小道具です・・・」
島袋さんは、4月28日に開催する河内長野マイタウンオペラ・小ホールシリーズvol.8「陽気な未亡人」に、ボグダノヴィッチ(領事)役で出演されます。
・・・双眼鏡に見えますよ。
島袋さん「はい、双眼鏡です。今日の練習用です」
・・・そうでした。小ホールでは、「陽気な未亡人」の練習の追い込みが行われているのでした。
練習風景を覗いてみました。
・・・なにやらにぎやかなシーンのようですね。
島袋さん「とにかく面白いので、笑いにお越しください」
とのこと。
今回、演出家として、そしてカスカーダ子爵(公使館付随員)として出演もされる清原邦仁さんに、少しお話しを伺いました。
清原さん「このオペラはセリフが多く、小ホールならではの息づかいと臨場感をお楽しみいただけると思います」
とても粋というか、一皮剥けた感じがするタイトルのオペラですよね。
清原さん「『陽気な未亡人』は、過去に残した何かを清算したい、人生の分岐点でやりのこしたこと、後悔したことを解決できずにいる二人の物語です。誰でも後悔を10年抱えて解決できないでいるものがあるかと思いますが、このオペラをご覧になって擬似的に解決していただけるのではないでしょうか。とても荒唐無稽なストーリーで、理屈抜きで笑えます。でも、理屈が分かると感動できる、そんな作品です」
当日は本物の双眼鏡が使われるのでしょうか?小道具の細部にこだわるのもオペラの楽しみのひとつです。小ホールで、まぢかで、お確かめください。